出発が近づくにつれてドキドキが増していく。
そんな中、全国的に降雪しニュースでは各地の様子が伝えられていた。
出発の前日、家族への作り置き料理という名目で、彼と一緒に食べれたら。
と思いたち、筑前煮と生チョコムースを作った。
出発の前日も雪が降っていた。
明日は大丈夫かなぁ。と思って眠りにつくが、なかなか眠れなかった。
結局、朝早く起きて新幹線の運行状況を確認!
大丈夫、走ってるみたい。
けど、何かあるか分からないので2本早めの新幹線に飛び乗った。
目まぐるしく変わる景色を車窓から眺め、
2泊3日。どんな旅行になるのだろう。
彼はどんな感じなのだろうかと思いを巡らせていた。
新横浜駅で待ち合わせして、私が行きたいと思ってる都内のある場所まで、
彼が送ってくれる。その後、彼は取引先の新年会に。
新年会が終わったら新宿で再び待ち合わせて、
それからは・・・
といったスケジュールだった。
静岡を過ぎ富士山を左に見始めたころ、彼からメールが届いた
「急な仕事が入って予定していた時間に駅に迎えに行けない。
出来たら仕事が終わって新宿で待ち合わせに変えてもらえる?」
新宿。それはその日、お互いに気に入ったら行こうと話していたラブホ街。
うーーーーん。初対面で会ってスグにラブホ。うーーーん。
何かイヤだなぁ。
彼に正直に伝えると「分かった。ちょっと待ってて」と電話が切れた。
そして、数分後・・・
「取引先に都合付けてもらったから、大丈夫。
ただ、訪問している間、近くのショッピングモールでヒマつぶしてもらうことになるけどいい?」
と。彼が調整してくれたのだ。
二つ返事で電話を切ったら、到着まで残り20分。
急いでメイクをなおして、洋服を整えて。
2年振りぐらいに新横浜駅のホームに降りた。
重たい荷物を引きづりながら改札を出て、ロータリーへ。
道路や歩道の脇には、雪が残ってた。
滑らない様に気をつけながら、彼から教えてもらっていた白の車を探した。
彼が気付いたのか、車から降りて私を手招きする。
スキンヘッドの彼だった。